車屋の2階に、ちょっと気になるキッチンがある

東海道と国道1号線吹上交差点の近く、 戸塚の住宅街の入り口にある自動車修理工場「Sam’s Garage(サムズガレージ)」。
その脇にある階段を上がると、ガラス張りの明るい空間が現れます。
そこが、ランチもディナーも楽しめる《Sam’s Kitchen(サムズキッチン)》。
涼しく整えられた店内では、ローストビーフや定食など手づくりの料理が並び、ほっとできる家庭的な味に、思わず顔がほころびます。
そして夜は、お酒の種類も豊富にそろい、近所の人たちがふらっと集う“大人の隠れ家”に早変わり。
ユニークでチャレンジングなご夫婦の物語が詰まっていました。

↑人気の定番メニューエビマヨランチ

夢は車屋ひとつだけではない。

整備士として勤めていたご主人。
「子どもの頃からずっと、バイクいじったり、エンジンが好きだったんですよ。でも仕事にしたら、もう触りたくなくなっちゃって(笑)”30歳までに絶対に自分の店を持つ”って決めてたんで自分でやる!」と思い切ったそうです。

ご主人がまず始めたのは「サムズガレージ」という車屋さん。
「店の名前は、僕の名前“いさむ”からとって“サム”。そこに今後は色々展開して期待から“ズ”をつけて、サムズと名づけました。」

でも、はじめから“車だけ”にこだわるつもりはありませんでした。

車、だけじゃ終わらない。そんな言葉通り、コロナ禍がきっかけで《Sam’s Kitchen》が誕生します。始まりはキッチンカーでした。しかしコロナでイベントがことごとく中止になり、出店できない状況が続きましたが、 それでもご主人は立ち止まりませんでした。

「だったらもう、この角地でやってみよう!!」

車屋の敷地の一角。キッチンカーを停めて、オープン!
はじめは人通りも少なかったけれど、少しずつ常連さんが増えていきました。

仕込みの手間も増え、「どうせなら、ちゃんとした飲食店にしようって。」

と思いきって建てたのが、2階の《Sam’s Kitchen》です。


「自分で作れない味」を届けたい!

店主が大事にしているのは「料理は“ちゃんと美味しい”って思ってほしい。」
手づくりにこだわり、ランチの付け合わせすら“既製品では出したくない”という徹底ぶり。

人気のローストビーフとローストポークもすべて店内で低温調理。噛むほどに旨みがあふれ、「これ家じゃ作れない」と素直に思える味わいです。

「酒飲みだから、どうせなら“飲む時に嬉しい料理”がいいなって(笑)」

他にも、しっとりとした「とろレバー」など、お酒好き夫婦の“本当に飲みたくなるメニュー”が並びます。


整備士流の温もりのある空間

料理だけでなく、お店の内装もまた、こだわりのひとつ。
店内に置かれているテーブルや椅子、食器棚は、なんとすべて手作り。

「机の厚さが微妙に違ったりするんですけど、それも味かなと思って(笑)」

ご主人がそう笑うように、その空間には温もりと“らしさ”が詰まっています。


夜はお酒、昼はランチ。サムズの“二つの顔”

店内には、ずらりと並ぶドリンクの数々。
「マスターズドリームがある!」とテンションが上がるお客様も多いのだとか。

定番のビールはもちろん、ワインや日本酒は仕入れを変えて飽きがこないように工夫。
「どこにでもあるメニュー」ではつまらないという想いが、酒棚からも伝わります。

一方、ランチは火〜土曜営業で、日替わりメニューが中心
近所の常連さんたちが、ほっと一息つける空間になっています。

「うちの料理は、夫婦で“飲んでるときに食べたいもの”ばっかりなんです(笑)」


🎪 フェスの裏話と、チキンにまつわる感動の再会

イベント出店も積極的に行っている《Sam’s Kitchen》。

とあるフェスで出していた「チキンレッグ」を気に入ったお客様が、翌年探して再訪してくれたことがあり「“去年のチキンが忘れられなくて”って言ってもらえて、すごく嬉しかったですね。」ただ、仕入れの都合で今はチキンを提供していないこともあり、「また出して!」の声が届くことも多いのだとか。

「フェスって1回きりの出会いだけど、また来てくれる人がいるって、本当にありがたいです。」

次に会えるのはフェスか、 楽しみに待ちたいと思います。

Sam’s Kitchen(サムズキッチン)
横浜市戸塚区戸塚町1977-5-2F
045-390-0600
https://sams-kitchen.net

ほのぼのライター うきょう