先日開催されました、ほのぼの未来ワークショップ
塩Gこと土井会長の所感をお届けいたします!
2018.12.13 ほのぼの会長 塩G
~開催経緯~
我がほのぼの商和会では、毎月12日、「トークしてツーカーの仲になろう!」を合言葉に「トツカデイ」を開催している。A
12月12日、商和会メンバーに加えて、地元関係者にもお集まりいただき、ほのぼのの未来を考える「ほのぼの未来ワークショップVol.01」を開催した。
障害者支援施設、サービス付き高齢者住宅(以下、サ高住)、子育て支援施設の利用者に参加いただき、より豊かな地域社会を作るために、地元商店街はどのような役割を担えるのか?そのヒントを得るための意見交換会である。
毎月1回の商店街メンバーで、商店街活動についての検討を重ねてはいたが、そこには「利用者の視点」が欠けていたため、手詰まり感があった。そこで、利用者の声を直接聞いてみよう!というのがこの会の発端である。
平日の午後3時から2時間の開催、年末の忙しい時期とあって、参加者が集まるのだろうかという心配もあったのだが、30名近くの参加者による活発な意見交換を行うことができた。ワークショップ後も、有志による小さな飲み会が自然に開催され、利用者と商店街が一体となった地域作りの可能性と手ごたえを感じる1日となった。
~利用者の声~
利用者がどのようなモノ、コトを望んでいるのか?集約すると「人とのつながり」であることが鮮明になる気がした。
●子育てママは、父親の帰宅が遅く子供以外、1日誰とも口をきかない事もあり、子育ての負担から孤立感を深めてしまうが、外に出て人と話すだけでその孤立感はやわらぐこと。
●サ高住のメンバーも、住居空間や介護保険といったサービスはあるが、それは官僚的なもので冷たく、高齢者だけのつながりだと寂しいが、子供たちや若いメンバーと関わりをもつと生きがいや愉しみを感じること。
●障がい者メンバーは、カフェやレストランになかなか行く機会もなく、同じメンバーばかりだと話題もなくなるが、お話を聞いてくれる、やさしい人がいるお店なら是非行ってみたい!ということ。
お話を聞いて、ここにすべての答えがある!!と感じた。
~「オールジェネレーション(全世代)がつながる場所」~
意見交換のはしばしで「オールジェネレーション」という言葉が飛び交った。
「子育て用」「高齢者用」「障がい者用」という区切られた部屋をとりはらって、すべての世代がお互いに交流をもつ、循環する地域社会こそが理想形なのだ。そんな共通の思いが浮かび上がってきた。
そこでは、お互いが価値を与え合う「仲間・メンバー・プレイヤー」として存在する。
例えば、高齢者が子供たちと交流し、余裕があれば勉強を教える。親が働きにでて孤食となりがちな子供たちと食事を共にする。若いお母さんの子育ての悩みを聞き、経験値があるバッチャンたちがアドバイスを与える。日本伝統の食文化を若いお母さんたちに伝える、講座を開く。
いろいろと素敵なアイデアがでてきた。でてきた。
このアイデアにどうやって絡んでいくべきか・・・
~整備すべきは「ハード」ではなく「ソフト」から~
ワークショップのメンバーには、全盲の娘さんをもつ母親もいた。そのお母さんが、
「目が見えないという要素以外まで、先回りされて過剰な心配をしてもらう事は望んではいない。」という事をおっしゃった。
今は健康でもすべての人間が、いずれ自力だけでは生きられなくなる瞬間がくる。そういった意味でも、障害者と交流することは自分の人生の幅を広げることにつながるし、個人的に仕事上、障害ある方たちとの交流をしているが、自分自身が彼らの中ですごく癒されていることを感じている。
「障害者」だからという特別な扱い(無関心や過剰な心配)をするのではなく、さりげなく心くばりのできる「意識」を高めることこそ、商店街全体で取り組むべき事だと感じた。
それは高齢者や子供への対応にも共通する。
まずは「心のバリアフリー化」。ハードの前にソフトを整備する。
そのためには、交流する機会を増やしていけばいい。今回のようにお話を聞けばよい。お金はあまりかからない。楽勝だ。
~一緒に飯を食おう! 話はそれからだ!~
2時間のワークショップを終えると最初は固く緊張気味だった皆の顔を和らぎ明るくなった。エネルギーの交換があったことが明らかだった。孤独が人を強くすることもあるが、たまにエネルギー交換をしないと自家発電だけではいずれ枯渇してしまう。
まずはお互いが、顔見知りになって、その人の人生や考え方を知ることが地域活性化の第一歩だと思う。
話し合いのテーブルで戸塚地区センターの副館長・福島さんと同席だったのだが、福島さんからは地区センターでの「交流食堂」開催の構想について聞いた時は、我が意を得た!と思った。
今、全国で「こども食堂」が広まっているが、子供だけではなく、オールジェネレーションでの定期的な「食事会や食堂開催」はお互いが顔見知りになる最高の場所となるだろう。
商店街としてどのような連携ができるか、前向きに協議していきたい。
また、お互いの店を行き来しあう、「トレード・お店訪問会」や、はじめてのお店に経験者が引率する「商店街引率ツアー」といったアイデアもでたがグッドアイデアだと思う。
一部参加者からは再開発後の戸塚の街は綺麗に高級ぽくはなったけど、ワクワク感と人情味が薄れたという声があがったが、もう一度、人間味あふれる商店街だと思っていただけるために何をすべきかは、ハッキリした。そうだ、もっと「一緒に飯を食おう!!」
そのために無理なく、格差なくできる方法を考え出し、実行に移したい。
~サポーター制度の導入提案とワークショップの継続、区民市~
今回のワークショップで感じたのは、店主、店舗オーナーの運営側目線だけでは一方通行、うまく循環した地域社会をつくるのは難しいいいい‼。ということだ。
「お店対お客様」という、与える受け取るだけの関係性ではなく、役割が違うだけで同じプレイヤーとして、地域で生活する者同志が共存すべき道があるのではないか。
そのひとつの方法として、商店街サポーター制度の導入を提案したい。
規約詳細についてはこれからつめていく必要はあるが、店舗運営者だけではなく、地域関係者にも商店街メンバーに加わっていただき、一緒に地域貢献するメンバーとして動いていくというイメージだ。
メンバーには商店街でのお買い物時の特典をつけることでより地域と商店街の距離感も縮まるだろう。
また、今回のようなワークショップの続編を継続することでより、問題の深堀や交流の進化は期待できそうだ。月一となると厳しいが年3回くらいを目途にした「ほのぼの未来ワークショップ」の継続開催も提案したい。そして、トークしてツーカーの仲になる「トツカデイ」の定着化も継続する。
また、区民市については、今回のワークショップで、区民市とサ高住メンバーのコラボレーションも動き始めたのだが、現在、月1回第3土曜日に開催している「ほのぼの商和会主催」の区民市は今年度をもって、いったん主催という立場をおろさせていただく。
来年度以降は、協賛者として関わり、予算・人員面では商店街活動とは切り離した運営にしていただく方向だ。こちらも前向きなものとなるよう、今後は区民市主宰者である手塚氏とよく連携をとりながら、柔軟に関わっていこうと思う。
~ほのぼの商和会の2019年~
今、様々な形で、ほのぼの商和会の未来への芽がではじめている事を感じる。
それを2018年の暮れに確認できたことは大変有意義な事となった。
ほのぼのには、なんでも言える風通しの良さがある。なんでもありだ。
使う言葉は「どーせ、無理。」「それじゃダメ!」という思考停止の言葉ではなく、「だったらこうしよう」「それもあり!」という言葉を使いあっていきたい。そして感謝と笑顔。これさえあれば、なんとかなる!!
中途半端でもよし。それは発展途上だから。とりあえず、無理ない程度に、みんなで前に進んでいきましょう~。
どこかに負担がかかりすぎている部分があれば、それはみんなで分担しましょう~。
2018年まだもう少しありますが、本当に皆様、ありがとうございました!!
2019年も よろしお~お願いいたします。